「貴女はキラをどう思いますか」 「嫌いじゃない」 白と黒 どちらが好きかと問うと 貴女は“赤”と答える 「キラを嫌いでないと? 好きなのですか」 「どうだろう・・・わからない」 くるりと椅子を回して背を向ける貴女。 私は何だか追究してみたくなった。 「何故キラを嫌いにならないのです?あんなに人を殺しているのに」 「別に私は人間が好きなわけじゃない だから別に―」 「キラがどれだけ人を殺めようと気にはならない―?」 「そうかも」 あやふやな答えを出すのが貴女の癖。 わかっているくせに・・・ 「キラが好きですか?」 「・・・・・」 「貴女が嫌いな人間を殺すキラが 好きですか?」 「・・・・・」 私はふと、キラ=夜神月という事を前提にこの質問を繰り返しているということに気がついた。 私は、貴女がキラを好きなのか ではなく、夜神月をどう思っているのか を知りたいのだと・・・。 「キラが好きなんですか?」 何度も同じ事を繰り返し問う私に、貴女は視線を向けた。 「人間は 嫌いなんじゃない 好きじゃないだけ」 「でも貴女も人間ですよね」 「辛うじて」 「私も 人間ですよね」 「はい」 「では キラは?」 「・・・Lはどう思う?」 「悪魔だと思います」 「そうだね」 結局自分の考えを公にしない そんな謎めいた貴女を好きなのかもしれません 「私が殺されたらどうですか」 「どうって?」 「私がキラに殺されたらどうしますか?」 「Lは人間だもの」 「・・・・・何も変わらないのですね」 「・・・・・」 暫く沈黙が流れた。 「質問を変えましょう」 「まだ続くんですか・・・」 机にある薄い本を掴みかけている貴女に再び問うた。 「キラが夜神月だと思いますか」 我ながら核心を突いた質問だと思った。 「・・・・・」 貴女は私の顔も見ずに 「そう思う」 はっきりそう答えた。 迷いも無く さも当たり前のように 「そうですか・・・私もそう思います」 私は、また気づいた。 貴女はキラなどどうでもいいのだと。 人間などどうでもいいのだと。 ただ 貴女は夜神月という悪魔を気に入っているのだと―・・・ 「そろそろ捜査本部に戻ります」 聞きたかった答えを聞けた私は手についたお菓子を舐めとり 立ち上がった。 「そしたら私はLになる」 部屋をでる瞬間、予期せぬ言葉を聞いた。 慌てて顔を貴女に向けるが、貴女は二度と同じ事を言ってはくれなかった。 それでも私は十分だった。 ・ ・ ・ (私がキラに殺されたらどうしますか?) (そしたら私はLになる)