戦いは終わった



私は“Lキラ”をハジき  “L”になった―







私は あなたの全てを 受け継ごう









第三の














「白い」


目の前に建つ小さな塔のように細長い建物を見て呟いた。



白い扉をそっと開ける。


鍵はない。





入ってすぐあるのは螺旋階段の入り口ひとつ。



白い鉄格子を引き、ニアは螺旋階段を単調に上り進む。









あの小さな建物の中のはずなのに 何故だかなかなか終わりが見えない。




それでもなお ニアはただ前を見て 一段一段を深く踏み締める様に上る。












螺旋階段の終着地は天井であった。



否 屋根裏の床




ニアはその天井裏への床扉をゆっくり押し上げる。







パタン






押し扉には止め具がなかったようで


扉は空を切るような音を出して床に倒れた。












「・・・L?」





天井裏から声が聞こえてきた。


その声は間違いなく“L”と呼びかけた。





「違います」



ニアは天井裏に頭を出した。




「・・・キラ?」




ニアは少し驚いた。




「違います」




ニアはすっかり天井裏に上がりこんだ。






「私はニア Lの知人です」



「そうか」









真っ白い部屋の中で大きな窓を見上げて座っている 黒髪の人




(ああ、この人がLの“秘密基地”か)





「貴女の名前を教えて下さい」








私が問うと 貴女は顔を此方に向けた。







「内緒です」





ただ 横顔を見ただけなのに


私は貴女がLの心休まる秘密の場所であった事に頷く気になった。




貴女は―おそらく女であるが―凛とした知性を帯び 本当に美しい




これも憶測だが 貴女の事を知っているのはLとワタリだけ・・・


あるいは、あと一人 貴女の存在を知っていたとするなら


今さっき名前が出てきた キラ。








「近づいてもいいですか」



「大丈夫だと思います」







私は押し扉を閉め、ひたひたと歩み近づいた。




「ニアが来たということは キラは死んだのですね」


「・・・何故キラの事を知っているんですか」


「知っていますとも 私はLの知人です」


「・・・・・」




"私はLの知人です"

私と貴女は同等 という事なのか











「Lの次に“L”になったのはキラです」


「!」


「私は“L”を支えます」


「・・・そうですか」


「キラは・・・死んだのですか?」


「はい」


「・・・そう、残念」



貴女は首を項垂れて その目からは雫がこぼれて 細く長い黒髪がさらりさらりと風に揺れた





「貴方は・・・キラが好きなのですか」



「・・・Lと同じ事を聞くのですね」



「・・・・・」



「貴方がキラを殺したのですね」



「・・・そうであり、違います」



「ああ、そうなのですか」



「私の意味 分かりましたか?」



「もちろん」




貴女は賢い謎かけ師みたいだ


白いパズルより 貴女との会話の方が面白い






「私は第二のLを引きずり落としました」


「はい、その表現は適確ですね」


「私は第三のLです」


「・・・・・」


「私は―」


「いいえ、ニア まだ戦いは終わっていません」


「第三のL候補はもう一人います」


「・・・まさか」


「そう・・・わたしです ニア」





私はどうも この目の前の人を玩具の様にいじってみたくなった。






「勝った方がL 負けたらそのまま」


「負けたらそのままですか つまらないですね」


「そうかな?L候補として育てられたあなたが名を持たぬ一人の人間としてどう生きるのか

 私はとても気になる」


「悪趣味です」


「お互い様」








大きな窓の外には 青空











「ゲームスタートの合図 私に考えさせてください」


「どうぞ ニア」




私は貴女のすぐ目の前にしゃがみこんだ。





「今すぐスタートして 大丈夫ですか」


「どうぞ ニア」




貴女が小さく笑った気がした。






























( I will kiss you . . . now    and ― It's  start )











































・ ・ ・





L  私はあなたのその名と共に  あなたの秘密基地も  受け継がせてもらいますよ


















































<補足>

分かりにくいので蛇足をば
貴女はLを陰から支える支援者です
頭はいいと思います
Lの味方ですがキラ派の考えを心中に秘めています
なので、Lが死んで月が第二のLになったとき
貴女は第二のLの支援者になります
ニアは何らかの方法で貴女の存在を知り
ここにやって来た・・・
という感じです

月編も書いてみたいです