「新たな仲間」



「で?・・・このお方はどうするつもりなの?」

ナミが青筋を立てながらルフィに尋ねる。

「助ける!で、逃がす!」

「うん、それは分かってるわ、アンタのことだもの」

で・も・ね?

ナミの笑顔は引きつっている。

「何でアンタはいつも堂々としてんのよー!!」

バサァっと広げられた新聞にはデカデカと載る写真が一枚。

お姫さま抱っこでハンコックを抱き、逃走するルフィの姿。

『麦わらのルフィ、海賊女帝 攫う?』

と書いてある。

「なんで私達が盗賊みたいになってんのよ!!!」ナミ

「あら、まずいわね。このハンコックって人は七武海なんでしょう?」ロビン

「うへええええ!!??やべええじゃねえかああゲフウっ!?」ウソップ

お前はうるさい、とサンジに蹴られるウソップ。

「しっかし、ルフィ、お前もやるようになったな」サンジ

「?」ルフィ

「だから、こんなロマンチックにこーんな美女を攫いやがって」

「俺は助けだけだぞ」ルフィ

「いや、分かってるけどそこじゃなくて!」サンジ

こんな美女を連れてきて、と目がハートのサンジを押しのけて

珍しくゾロが話しに入ってきた。

「この女、攫われたと思って政府か誰かが追ってくんのか?」

さあ、と首を傾げるルフィの代わりにロビンが応えた。

「いいえ・・・おそらく、この新聞は罠よ」

「「「「罠?」」」」

ロビンの言葉に皆声をそろえる。

「政府の罠。政府は私達とこの海賊女帝さんがグルだと分かっているわ

 だから、攫ったと新聞に書いたのは、何か裏があるはず」

「どういう事ですか?」ブルック

「分からないけれど、とにかく政府はハンコックが政府を裏切って
 
 ルフィの手助けをしたって事を隠したいんじゃないかしら」

うーん、と唸る一同。

「兎に角、こんな新聞を出されたんじゃ、容易に港にも付けられないかもしれないわね・・・」ナミ

「おいおい、チョット待て、この船直さなきゃなんねーとこあるから次の島はぜってー停まってくれよ?」

フランキーが言う。

「だから・・・面倒事はごめんなんだ」ゾロ

「何だかマズイことになりそうじゃねーかーっ!」ウソップ

「ヨホホ、私死にたくはない・・・あ、死んでました!」ブルック

「ばーか、あんな美女を助けずに誰を助けんだよクソ野郎ども!」サンジ

「だから、次の島は一番近い島だから停泊したら危ないって言ってるのよ」ナミ

「だーかーらー船直す部品無きゃいつ沈んでもいいことになんだよ!」フランキー

「・・・・・(新聞を眺めるロビン)」




ガタッ

音がして振り向けば、ドアに寄り掛かりながらこちらを伺うハンコックの姿があった。

「あ!お前まだ寝てなきゃだめだぞ!」

慌てて駆け寄るチョッパーに見向きもせずに、ハンコックは冷たく言い放った。

「次の島でわらわを降ろせ」

その体は未だ傷ついたままで、苦しげな表情に変わりは無い。

誰も、何も言わない。

「国が心配じゃ・・・わらわは国に帰る」

「そんな・・・無茶よ、体も治ってないのに、ここから一人で女ヶ島へなんて」ナミ

「わらわはルフィの助けにはなっても足手まといにはならぬ」

「・・・・・」ナミ

「お国の事ならそう心配しなくてもいいかもしれないわよ」

新聞に目を通していたロビンが顔を上げた。

「どうやら女ヶ島の九蛇海賊団が貴方を助けに国を出たみたい。

 政府からは何も手を出されてはいなさそうよ」

「・・・・いや、わからぬ。九蛇海賊団が出航したのが本当なのであれば、尚更国が心配じゃ」

ハンコックはらしからぬ弱気な姿勢で項垂れた。

体だけではなく、その心までも病んでしまったかのように。

「・・・・・」

それまで黙っていたルフィが立ち上がった。

ゆっくりハンコックの元へと近寄り、目の前に立ち向かう。

「ハンコック・・・・ゴメン!」

「!!」

驚くハンコックと静かに見守るクルー。

「俺を助けたから、お前は国が危ないんじゃないかって心配になってる」

「ル、ルフィ」

「本当にお前のお蔭で、俺は本当に大切なものを守れた」

「・・・・・よいのじゃルフィ、頭を上げよ、」

「だから、・・・」

「・・・?だから?」

ルフィはハンコックの手を取り、力強く握り締めた。

「だからお前とお前の国は俺が守る!」

「!!」

驚いたのはハンコックだけではない。

クルーたちも一様に表情を変えた。

「ルフィ!」

叫ぶ仲間をそのままに、ルフィはただじっとハンコックの目を見つめた。

「っ・・・・」

一方ハンコックは赤く熟れた果実のように顔を染めて体を震わせている。

「?お前、倒れそうだぞ」

そう言ってルフィはよいしょ、としゃがみこんでハンコックを抱きかかえた。

「!ル、ルフィ!?」

逃げ延びる際は意識が無かったハンコックは、今されたお姫様抱っこにかなり動揺している。

「やっぱりお前は休んでねーとダメだ」

バタンとドアを器用に足で開け、中に入るとドアは反動でバタンと閉じた。


「「「「・・・・・」」」」


驚かされるばかりのクルー。

あまりの驚きに、ハンコックを守るだの国を守るだのという事に加担する事になった事に

反論をする事すら忘れていた。


ただ一言、

「「「「「あれは、どういう・・・?」」」」」


未だハンコックとルフィの関係を判断しかねるクルー達であった。







   +  +  +

つ、続いた(汗
何処に向かっているのか私にも分かりません笑
何か進展におけるアドバイスやリクエストなどありましたら
お願いします!